2024/05/04 01:27
Qoly × LFB Vintageです。
いつもありがとうございます。
サッカーのユニフォームに胸スポンサーロゴは今や当たり前。ですが、これが代表チームとなると話は別。基本的には付けない国がほとんどです。
そんな中、我が道を行くと言わんばかりに独自路線を貫くのがアイルランド代表。
一時期を除き、1986年からレプリカユニフォームでスポンサー契約を続けている異色の存在です。

このユニフォームは2002年日韓ワールドカップモデル。アイルランド代表が現時点で最後のW杯出場となっている大会でのアウェイユニフォームです。
胸には当時のスポンサー「Eircom」のロゴ付きですが、もちろん選手用には付きません。ちなみに同社はアイルランドの通信会社です。
アイルランドは現在までに4つの企業とスポンサー契約を結んでいます。
最初はドイツの自動車会社「OPEL」でした。

「OPEL」との契約は1986年から1999年まで。90年代のアイルランドのユニと聞けばOPELロゴが即座に浮かびます。
そして2代目スポンサーとなったのが「Eircom」で、1999年に使用を開始したユニフォームからロゴを掲出。2011年まで契約は続きました。
そして2011年からは3代目として、イギリスの携帯電話会社「3(Three)」が登場します。

チェルシーの胸スポンサーとしても有名で、ロゴマークのデザインがとにかく独特。契約チームのサポーターからは不評ですね。
この「3」との契約は2020年まで続きました。
そして少し間が空いて、2024年の最新モデルからは4代目としてイギリスの衛星放送会社「Sky」が登場します。

女子チームとは2023年モデルからスポンサー契約を結んでいたのですが、最新モデルから男子チームとも契約となりました。
それにより、レプリカユニフォームも4年ぶりにロゴ入りが登場しています。
なお、2020年から2023年までスポンサー無しの空白期間については、「契約しなかった」のではなく、単にスポンサー企業が見つからなかっただけのようです。この期間はちょうどコロナ禍ですね。
このように80年代からアイルランドのレプリカユニフォームにはスポンサーロゴが付きますが、その理由はもちろんお金。
といっても代表チームの強化資金だけが目的ではありません。
スポンサー料の使用目的の一つに、グラスルーツ、つまり草の根サッカーへの支援があります。グラスルーツ支援は1986年の最初の「OPEL」契約からで、アイルランドサッカー協会(FAI)の一貫したブレない方針でもあります。

ピラミッドの頂点がA代表なら、草の根のグラスルーツは最下層。でも、この最下層がなければ頂点に上る選手も出てきません。
アイルランドの人口は510万人強で世界的には少ない方。それだけにFAIはグラスルーツが重要だという認識から支援を続けているようです。
草の根支援自体は他国でも珍しくないですし、日本サッカー協会でも同じように支援していますね。
ただ、FAIの財政事情は決して楽ではない様子。レプリカユニのスポンサー契約の理由の一つは、グラスルーツへの支援継続が目的なのです。
とはいえ、アイルランドのファンは決してスポンサーロゴ入りを歓迎していません。
反応を軽く調べただけでも、「なぜ我々アイルランド人だけが企業の宣伝をしながら歩かなければならないのか?」という不満を見かけます(笑)
グラスルーツ支援と協会の財政事情。これは難しい問題ですね。